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仕事に効く教養としての世界史 出口治明著 から学ぶ疫病と世界史

日記 2020/05/13

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元ライフネットCEO、現立命館アジア太平洋大学学長の出口治明さんの著書

世界史にとても明るい筆者の著書、コロナ禍のさなか、この著書の中から疫病に触れた部分を読んで大変驚きました。

一部抜粋、

コロン(コロンブスのこと)が新大陸を発見して、何が一番、新大陸の人々に影響を与えたのか、という話があります。

それはコロンがサンサルバドル島に上陸して「インドを発見したぞ」と旗を立てている瞬間でなく、メンバーのだれかがコホンと咳をした瞬間であった。

その瞬間に旧世界の病原菌が飛び散った。旧世界の人々にとっては、すでに免疫ができていて危険のない病原菌だったのですが、新世界の人に免疫はありません。抵抗力がないものですから、あっという間にいろいろな病気に感染しバタバタと死んでいくことになりました。この旧世界の病原菌の猛威はすさまじく、メキシコだけでも約2500万人と推定される先住民がほぼ絶滅したと伝えられています。

病原菌と免疫というものはそういうものなのかと知りました。

抗体とは、病原体に侵された動物の体内で、それに抵抗して生じ、再度の発病を防ぐ物質のことで、免疫体とも呼ばれます。 それにさかのぼること1世紀半前の話、さらにこんなことも書かれています。

記録ではペストは14世紀の中頃、ほぼ毎年のようにヨーロッパ全土を覆い、少なくとも全人口の三分の一が死亡したと伝えられています。

ペストという流行病のすさまじい洗礼を受けて多くの人が死滅しましたが、生き残った人たちもいました。

この生き残った人たちはユーラシア全域に通じる強い抗体をもった人々になっていたと思います。

そしてペスト騒動から1世紀半が過ぎて、その強い抗体を持った船乗りたちが、コロンに率いられて西インド諸島に上陸しました。

そして前半の記述へとつながっていくのです。

医学が発達した現代でもこの関係性は同じことですね。

今、コロナめ、とかコロナに負けるなとか言われていますが、私個人の感覚は少し違っていて自然とは真っ向から勝負したり立ち向かうのではなく、できるだけ静かにひっそりと息をひそめて 嵐が過ぎ去るのを待つ、そんな心持ちであります。

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